電機業界と日本の会社のよもやま話

2019年で急増した大企業の早期退職募集と職場にいるヤバいおっちゃん達の話

2019年に早期退職を募集した企業が急増したことは記憶に新しいですが、2020年もこの勢いは止まらなそうです。

 外部リンク<ITmedia ビジネスオンライン “2019年、上場企業の早期・希望退職が急増 募集人数が最も多かった企業は?”>

中でも業績好調な大企業が早期退職募集に踏み切ったことが象徴的で、世間的には驚かれていた様子。

70歳までの雇用確保 努力義務化が引き金?

日本は今後の少子高齢化&人口減少が確定しており、ほぼ確実に日本国内のマーケットが縮小することも分かっているわけです。筆者もそこそこの規模の会社で経営企画みたいな仕事をしているので、気持ちはよく分かるんですよね。ぶっちゃけ大企業って言ったって成長の見通しなんて持ってないですよ。というかマーケットが縮むんだから、普通に考えたら事業が縮む見通ししか立てられないはずです。(株主の手前、「こうやって成長します!」みたいな事業計画を発表してはいますが、実現性はどうなんでしょう?)

既存の事業に加えて、新しい事業に取り組んでいかなければ右肩下がりになるのは、どこも目に見えているはず。なのですが自ら新規事業を興すってのは(たぶん)難しい。おそらく多くの企業で大企業病が進みまくっていてそんな活力は失われてるでしょう。TOYOTAでさえ社長が “このままだと会社は無くなる。変わらなければならない” と社内で啓蒙活動をやっているようですし。

そんな中で政府が「70歳までの雇用確保の努力義務を明記」するということになったわけです。これが引き金になったんでしょう。そりゃあ、数年先の見通しも立たずにビクビクしながらやってるのに「頭数の多いバブル世代も70歳まで雇用しろよ」って圧力がかかれば「割り増し退職金を払えるうちに頭数を減らしておこう」という判断になるでしょうよ。

依然として終身雇用&年功序列制度の枠組みは残っている

よく「もう日本に終身雇用&年功序列なんて無い」という言われ方をします。

これって勘違いされやすい話なので(以前いた職場の事業部長クラスのおっちゃんも分かっていなかった)一応補足しておくと、日本に終身雇用&年功序列の”法的”枠組みは今も厳然として存在しています。

会社は従業員を指名解雇なんてできませんし、給料を下げるのも多数のハードルがあって実質難しいと、法的にはそういう国です。

しかし実態としてその”終身雇用&年功序列”の枠組みは機能してないわけです。実態に沿ってなくて社会的に利益をもたらす役割を果たしていないと言うこと。

だから法律に違反しない範囲で人を減らすために、割り増し退職金を積んで希望退職を募ったり、事業売却で事業ごと従業員を切り離すとか、追い出し部屋に放り込んで詰めるとか、知恵を絞ってリストラをやらなきゃいけないわけです。

意味は分かりますかね?従業員を指名解雇できれば、こんな回りくどいことはしないはず。できないからあの手この手で人を減らしているわけです。

リストラって良いこと?悪いこと?

すんごいセンシティブな話ですし、価値観や感じ方はひとそれぞれでしょう。良い悪いで語ろうにも論点が人によってちがいそうですが、「会社が利益を出しながら事業を継続していく」ためには”必要”でしょう。

もう市場も会社の売上も縮むことが分かっているなら、併せて人員を減らすことは必須でしょう。もしくは全員の給料を下げるか。いずれにせよ売上はシュリンクするのに人件費総額だけ膨らませる、もしくは維持するとか、無理に決まってます。

そもそも日本国民は日本国憲法で”全ての国民は健康で文化的な最低限の生活ができる”と生存権を保障されているわけですが、これは具体的には社会保障などのセーフティーネットを整備しなければいけないということを指しています。日本ではその大部分を民間に担わせており、それが終身雇用&年功序列という仕組みってことです。

でもさー、普通に民間で事業をやっている多くの会社なんて、先の見通しなんか全然たってない、脆弱なもんですよ?人の一生の面倒をみれるような器か?無理じゃね?ってのが現場のサラリーマンの偽らざる感想ですね。

何度も言いますけど、TOYOTAですら「このままだと会社が潰れる」と本気で思って従業員を鼓舞してるわけです。会社(というか民間の事業)なんてほとんどは弱っちいものなのに、そこにセーフティーネットを丸投げしてるのが日本という国の仕組みなわけです。果たしてそれで良いのか?って話なんじゃないかと思います。

リストラ対象になる人ってどんな人?

しかし、さんざん言われている話ではありますが、希望退職を募集すると”できる人=会社からすると辞めて欲しくない優秀な人”ほど率先して手を挙げて出て行ってしまうというのは、よくある話。優秀でキャリアを積んでいる人は他にも行先はありますから、早めに希望退職で割増退職金をもらっておいた方が結局は得するわけで、合理的ですから。

なので”希望退職”とか言いつつ、部や課レベルでノルマが課されていたり、狙い撃ちで個別に声かけしたりってのもよくある話。そういうときに声がかかる人って、筆者の経験上では、まあ客観的に見て「対象になるならあの人だよね」って分かることが多い。

筆者が見てきた範囲では、事業や部署が無くなって必然的に行先がなくなって辞める、みたいなケースが多かったかな。そういうときも有能な人はサクッと行先が決まる。一方でなかなか決まらない、もしくは最後まで決まらず消えていく人とかもいて、だいたいそういう行先が見つからない人って客観的に見て問題のある人が多かったと思います。

で、ここまでが前置きで、そういう「やべーだろこのおっさん」って人を話のネタにしたかったんですけど前置きだけで長くなっちゃったんで、次回に続きます。。

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