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10年後(2030年)の社会がどうなっているのか?考察してみた その1

先日の投稿からの続きです。今後数回に渡り、現代の価値観の変化から10年後(2030年)の社会がどうなっているかを予測するというテーマで記事を書いていきます。

会社のコミュニティ提供機能が薄れ、地域コミュニティの重要性が増す

前回の投稿で、若い世代を中心に横のつながりを求める価値観が強まってきていると書きました。現在顕著なのは趣味を中心とした集まりですが、SNSの発達によってそういったコミュニティを作ることは格段に容易にできるようになっています。しかし必ずしもみんなそういったコミュニティを持っているかというと、そうでもないと思います。

そもそも今の社会では、会社が社会に対してコミュニティ形成の機能を提供する役割を果たしていて、依然として大きなポジションを占めています。とりあえず会社に行けば話し相手がいて自分の居場所があって、会社帰りに一緒に飲みに行ける同僚がいるという、サラリーマンのおじさんにとっては大変ありがたいコミュニティを会社が提供しているってことです。まだそれがある程度機能しているから、社外で集まれる仲間って言っても学生時代の友達くらいって人が大多数でしょう。

しかし、会社(と日本社会)の成長が頭打ちになってリストラも進展して安易に会社に居心地を見出すのも難しくなり、会社が提供するコミュニティが機能しづらくなってきて、若い世代を中心にそんな機能不全のコミュニティに魅力を感じなくなってきています。帰りに上司と飲みに行くとかありえないし、付き合い残業とかもっとあり得ないって話。

更にテレワークによる在宅勤務やフリーランスで働く人が増えると、そもそもオフィスに行く必要が無くなるので、コミュニティとしての会社の意味がどんどん薄くなっていきます。

そうすると今まで会社に居場所を見出していた、むしろ会社にしか居場所が無かったようなおじさん達は凄く困るわけです。居場所がなくなってしまい、孤独に悩まされることになっちゃう。そういう孤独な人達が増えることが、その時代の社会課題になると予測できます。

そうするとその解決策として地域コミュニティの必要性が増します。今までと違ってずっと会社に居るわけでは無く、家というか地域にいる時間が長くなりますから、そこで居場所を見出す必要が出てきて、地域に居場所を作るためにはその地域の役に立つことが求められます。役に立つというのは、地域の活性化等の今まで人手が無くて対応できなかった地域の抱える課題にボランティア的に取り組むイメージです。

普通に考えてこういう流れで社会課題が解決されて、みんな幸せな豊かな社会になるって物凄く素晴らしいことなんですが、これが内閣府と経団連の提唱しているSociety 5.0ということなんでしょう。そのためにはAI/IoT/ロボティクス/ビッグデータの利活用というテクノロジーによる生産性の向上が必須です。

世界的な人手不足が後押しになって労働の在り方が変わる

更にこの流れを後押しするのが人手不足。2030年には世界的に人手不足が深刻化し、人的資源を企業が共有する状況になると予測されています。この世界的な人手不足というのは今後の世界の在り方を決定づける重要な要素です。

日本でも既にそういう状況になりつつあり、テクノロジーの後押しによって物理的に職場へ行く必要がなくなり、独立や起業のためのコストの低下も相まって、現在では大きな意味を持つ”正社員身分”というのが意味を成さなくなります。

兼業や複数の企業にサービスを提供するフリーランス的な働き方が普通になってくるし、年齢的な制限も無くなり、高齢者や子育て中の女性といった人達の労働が可能になり、多様な働き方が当たり前になります。

そうなってくると、そういう多様な働き方をサポートするシェアオフィスとか、カフェで働くノマドワーカーって今は都心で多く見かけますが、10年後にはむしろ郊外でこそ多く見かける光景になるし、郊外のワークスペースが必要とされる設備になると予測できます。

個人的にはVR技術に期待したい。ヘッドセットをかぶれば臨場感のある会議ができるんだったら、ほんとに会社行く必要無いなーと思うので。

格差がより顕著に表れ、生涯学習が当たり前になる

ここまでの話だと良い話ばっかりに聞こえます。しかし仕事に関しては、正社員として会社に所属し、職場に行けば何かしら仕事をふってもらえる、使ってもらえるという状況では無くなるので、よりシンプルにスキルと質を重視されるようになります。そうするとできる人のところに仕事は集中しますから競争はより厳しくなり、収入の格差はおそらく拡大します。みんな平等ってわけにはいかないでしょう。

そうなると、社会人でも新たなスキルアップのために学校に通うとか、学びなおす必要性が増します。生涯学習が当たり前の時代になる。そうすると必然的に学生時代に身に着けた知識だけでは太刀打ちできなくなるので、学生の勉強も”学び方を身に着ける””勉強の仕方を身に着ける”という意味合いが強くなってくると思われます。

複数のコミュニティに属する、多様な自分を持つのが当たり前の時代に

大雑把に書きましたが、10年後にはもう正社員として会社にしがみつくだけだと、色々と苦しい時代になるということです。

職業人としての自分、地域コミュニティの一員としての自分、趣味のコミュニティに属する自分、家庭での自分、というように複数のコミュニティで自分の居場所を見出す必要に迫られるという、そういうのが楽しい人には楽しく感じられるけど、苦手な人にはある意味厳しい時代になるのかもしれません。

次回へ続きます。

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