筆者は、デザイナーズブランドの洋服が好きで、家にある洋服はほぼデザイナーズブランドのものか、ユニクロばかり。
で、デザイナーズブランドの服って高いものが多いので、買うのに使っている金額もかなりもので、多いときは年間で100万円くらい使ったこともあるくらい。
洋服って沼みたいなところがあるし、モノとしての単価もそこそこ高いので、もっと沼の深みにハマっているいる人達は、更にとんでもなく散財してたりします。
ただ自分の場合は使った金額もそこそこ多いんですけど、着て飽きたものをメルカリに出品することで5~6割くらいは回収しています。
仮に100万円使っていても50~60万円は戻ってくるので、実質40~50万円くらいの散財で済んでる感じ。
いやまあ40~50万でも結構な金額なんですけどね(・ω・)。
洋服って長く使えるものも、もちろんあるんですけど、2~3年くらい着ると飽きてくるものが多い。そうすると着なくなってタンスの肥やしになっちゃうのが普通。
で、どこで買ったか分からないような服って、売って処分しようとしても二束三文になれば良い方で、値段なんかつかないことがほとんどです。
よく洋服は生モノって言われます。時間がたつと使えなくなる、価値が無くなるという意味で、その通りだと思います。
価値が維持されやすい洋服とは?
しかしデザイナーズブランドの洋服はファンが付きやすく、マスには浸透していなくても、少数のロイヤリティの高い顧客を抱えているので、2~3年経った中古品でも、そこそこの価値を維持してくれていることが多いんですよね。
“NEAT” とか “comoli” とか、今人気のブランドであればその傾向は顕著で、モノと状態にもよりますが、欲張らなければ新品の8割くらいで売れるのが普通。それ以外でも、筆者の体感ですけども、3~5割はいける感じ。
売る方法は、昔だったらヤフオクで売るのが主流でしたが、妙にハードルが高いイメージがあった気がしますね。ヤフオクをやってる奴が周囲でもほんの一握りだったし、代わりに売ってくれない?って頼まれることも良くありました。

今はもうメルカリで売ることがほとんど。売れるまでが圧倒的に早いし、簡単なんですよね。最近は利用者も増えてきたからか、即日売れることも珍しくなく、長くても1週間はかからない。
高く売るなら、もしかしたら今でもヤフオクの方が良いのかもしれませんが、この圧倒的なスピード感と利便性はやっぱり魅力的。
で、ふと気づいたんですが、この
“洋服を買ってきてメルカリで売って、そのお金でまた新しい洋服を買って、またメルカリで売って・・・”
っていうサイクルが、サブスクリプションサービス(サブスク)っぽい気がしたんですよね。
サブスクって何?
最近良く聞くサブスクリプションサービス(サブスク)って何?っては話ですけど、要はモノを所有することに価値が無くなって、所有を放棄する代わりに安く体験する、って話。
NetflixとかSpotifyとかが分かりやすい。
映画を見たり音楽を聴いたりするときに、わざわざDVDやCDを買って “所有” しなくても、定額でお金を払えばネット経由でいつでも見ることができる便利なサービスですが、
映画とか音楽ってそもそも見たり聴いたりといった “体験” がしたいのであって、”所有” は本来の目的ではないですよね?
モノ余りの時代ですから、何でもかんでも所有してたらキリがないですし、価値を感じたいだけなら、所有する必要は無いわけで、サブスクリプションサービスってリーズナブルな消費行動だと思うんですよ。
レンタルも似た話なんですけど、レンタルだと使える期限が決まっているのがウィークポイント。
NetflixやSpotifyは期限なんて決まっておらず、月額定額でいつでも見放題、聴き放題ですから、飽きるまで、気が済むまで使って良いという意味でほぼ所有しているのと同じ状態なわけです。
メルカリを使うと実質サブスクみたいになる?
実際、テクノロジーの発達によって ”あらゆるものを所有することに価値が無くなる” 時代になってサブスクリプションサービス化が進み、そういう消費行動が主流になると言われているわけですが、
買ってきたものを一通り使って用が済んだり、飽きたらメルカリで売るって、所有を放棄しちゃえばリーズナブルな価格で価値を享受できるってことですから、やってることはサブスクとほぼ同じですよね。
例えば3万円の高額な服でも、2年使って2万円で売れれば、実質は1万円で使えたのと同じことになりますよね。但し最終的には売ってしまうので、“所有” はできないのがポイント。
洋服のサブスクってまだどこも成功していませんが、これって実質サブスクやってるのと同じようなものですよね。
もし気に入って手放したくなければ、そのまま所有しても良いので必ず返さなきゃいけないサブスクより、メルカリで回す方が柔軟性があっていいかもしれない。
“梱包して返す”
って、ただただめんどくさく感じますけど、
“出品して売る”
だと、値付けしたり写真撮ったりという手間はかかるんですけど、売れたときの嬉しさに中毒性があったりして、エンタメ性もあるので、こっちの方がはまる人も多そうだし、気が済むまで使って、自分の気が済んだ時に売れば良いという、自分でコントロールできるってのも大事なポイントな気がします。

中古で売り買い≒サブスク?
メルカリの利用者数は既に2,000万人を超えているそうで、昨年比30数%増と高い伸び率で増えているとのこと。
ということは、そういうサブスクっぽい消費行動をとっている人も、物凄く増えているんじゃないかと思うんですよね。
そう思ったきっかけは、ゲオグループがやっている ”セカンドストリート” がやたらお店を増やしてることに気づいたこと。
最近、都内を歩いているとやたらセカンドストリートのお店を見かけません?しかも結構良い場所に。
宣伝もやたらやっているし、目にする機会がやたらと増えて、中古品の販売業って、特に目新しさの無い、大昔からあるビジネスなのに何故なんだろうと思ったんですよね。
たぶん、メガトレンド的に消費行動のサブスク化が進むと言われてますけど、並行して中古品の市場も増えるって気づいたんじゃないかなぁ。
だってやってること一緒じゃん?サブスクとか難しいこと言わなくても中古品の売買で同じことできるやん、みたいな。
製造業はますます冬の時代に
所有することに価値が無くなるってことは、モノを買ってもらう機会が減るってことです。トヨタの危機感とか見てるとよく分かるんですけど、車なんて典型的で、売れなくなることが目に見えてるわけです。
そうすると、モノを効率的に大量生産するっていう、単純な製造行為に以前ほどの価値は無くなってきます。
製造業に勤める筆者には辛い話というか、チャレンジしがいがあるというか、どんどん難しい時代になるのは間違いないなぁ、としみじみ思います。
まあ製造業に価値が無くなる、というほど極端な話ではないとは思いますが、続きはまた別の機会に。
今日はここまで。ではでは~。