洋服のケアのやり方ってこだわりだすときりがないし、本気で完璧にやろうとすると一日中洋服のケアをやることにもなりかねないくらい、様々なやり方が溢れています。
けど気に入っている大切な服はちゃんとケアしてベストな状態で着たい。ベストな状態ってとこが大事。
それに筆者のように、そこそこ値の張るデザイナーズブランドみたいなところで服を買っていると飽きたり買い替えたくなったりしたときのリセールバリューも気になります。要は綺麗に着ていた方がメルカリで売りやすくなるので、できるだけ綺麗な状態を保ちたいということ。
Contents
洋服が綺麗に保管されているって具体的にどんな状態?
でもそもそも綺麗な状態って何だろう?
汚れが無い状態?
汚れと言っても目に見えるところだけ綺麗だったらいいのか?
見えないところも清潔でなければならないのか?
経年変化でヴィンテージっぽい風合いになるのはいいのか?悪いのか?
この「綺麗な状態」の定義は人によって違うと思うんですが、誰しも自分が望む状態ってのがあって、それを実現するために必要な手段は望む状態によって変わってくるはず。
筆者の場合はもうぶっちゃけ「リセールしても価値が確保された状態」を望んでいます。
破れたり破損なんかは当然NGだし、目に見える染みや汚れもNG。但しヴィンテージ的な風合いは許容。NEATのヴィンテージテントクロスとか、そもそも味があることが価値であるものについては多少汚れても全然OK。しかしその場合もペンキがかかってとれないとか破損に近いような汚れはNG。
そんな感じですね。メルカリで自信を持って高値で売れる状態ならOK。
これだけやれば十分なケアとは?
そのために必要なケアを下記に列挙すると、
・連続着用は避ける。コート、帽子、以外は2日空けて着る。コートは一日おきでも可。
・着てないときはハンガーにかける。もしくは畳んでしまう。適当に放置は絶対しない。
・極力水洗いとクリーニングを避ける。
・帰ってきてハンガーにかけるときにブラッシングする。
・肌に直接触れたものはたまにファブリーズを軽く一吹きする。
・クリーニングはシーズンの終わりに1回だけ。
こんな感じ。
ローテーションさせて、ブラッシングして、たまにファブリーズして、ハンガーにかける、という簡単なことしかしてません。特別なことは何もない。時間も全く全然かかりません。
自分で言うのもなんですが、これしかしてないけども非常に綺麗な状態で保管できていて
ウールの分厚いコートとか3年着てても新品時とほぼ変わらない状態を保っています。なので自信を持って気持ちよくメルカリに出品して買ってもらえてます。
細かいことを言うと、肌に直接触れるカットソー類なんかは夏場は着用の度に毎回、冬は2回に1回、裏返してネットに入れて洗濯、そして着るときは下にタンクトップとかユニクロのエアリズムとか、アンダーウェアを一枚着る、とか他にも工夫はしています。
クリーニングや洗濯は衣類を傷めるので極力避ける
衣類の劣化を決めるのは、基本的には着用回数と洗濯の回数であると言われています。
着用回数が多ければ劣化するし、クリーニングも含めて洗濯すればするほど服は傷みます。
洗濯機を見れば一目瞭然。タオルなんかと一緒にもみくちゃにされてますからね。
洗濯層の中で大変厳しい扱いを受けてます。
そしてアイロンも気を付けてかけないと生地を傷めます。
ちょっと極論に聞こえるかもしれませんが、洗濯は極力しない方が衣服は長持ちします。
そもそも日本人は洗濯し過ぎって説もあります。
そこで洗濯の代わりに試して欲しいのがブラッシング。昔っから実践されていることではありますが、再認識しましょう。ブラッシングの効果は抜群です。
ブラッシングの効果
本格的にブラシを使い始める前に、ブラッシングってどんな効果があるの?とブラシ職人さんに聞いてみたんですが、
・普通に生活していても目では見えないレベルの小さな埃や砂粒が衣服に付くので、それを放っておくと生地の繊維に絡まったりこすれたりして生地を傷める。
・なので一日着たらブラシでその微細な埃をかきだしてやると良い。
・服を着ると逆立つ繊維が出てくる。ウールなどは特に。
・逆立ったまま着ると繊維を傷めるのでブラッシングして繊維を寝かて整えると良い。
とのこと。(繊維を寝かせて整えた方が良いというのは、連続着用を避けた方が良い理由でもあります。服を休ませることで表面の繊維が寝てくれるからです。)
シンプルにまとめると、「小さな埃をかきだす」「繊維を寝かせて整える」この2点がブラッシングで得られるメリットの意味ですね。
実際にやってみると分かるんですが、ウールのコートなんかは表面の繊維が綺麗に寝て顕著に見た目がツヤっとします。小さな埃がかきだされているいるかどうかは分かりづらいんですが、筆者が長年続けた実感から効果はあると思います。また見た目に分かるくらい埃が付いたりして汚れたとき、雑巾やタオルで拭いたりせずにブラッシングすると綺麗に落ちます。汚れに対しても高い効果があることが分かりますし、ブラッシングでとれる汚れであればブラッシングでとってしまうのが一番ダメージの無い方法です。
ブラシの選び方
じゃあどんなブラシが良いのか。ブラシって一言でいっても色んな種類のものがあって、どれを買って良いのか迷いますよね。
ブラシの性能を図る上でポイントになるのが
・毛の密度
・面積の大きさ
の2つ。
毛の密度が高くてブラシの面積が大きいと、要するに一回かけたときの効果が大きいんですね。逆に毛の密度が低くて面積が小さいと何回もブラッシングしないと効果が出ない。
これって洋服用のブラシに限らず、あらゆるブラシ類に言えることです。ブラシじゃなくてもたわしとかでも同じ。
例えば箒(ほうき)とかを想像してみてください。箒(ほうき)もブラシの一種です。ブラシ部分がスカスカの箒で掃いても全然ゴミが取れないし、何回も掃かなきゃいけないからストレス感じますよね。それと同じです。
この少ない回数で効果が得られる、つまり効率的で速いってのは超重要。
何回もブラッシングすれば密度が低くて小さいブラシでも効果は得られるんですが、効率悪くて時間がかかるとストレスかかるし、面倒くさくなってくるんですよ。そうすると結局だんだんとやらなくなってしまうのが人間です。
やらないならブラシ持ってても意味ないですからね。継続するには楽な方が良いに決まってる。
ということで密度が高くて大きいブラシが良いブラシです。
なのですが身も蓋もないことを言うと、やっぱりそういう良いブラシは高いんですよ。っていうかそれがブラシの値段が違う理由なんですよね。
筆者が使っている洋服用ブラシ ブラシの平野
以上のようなことを知ってしまうと、やっぱり性能の良いものを買って効率良く使いたいなぁと思ってしまい買ったのがこれ、
外部リンク<ブラシの平野 洋服ブラシ 手植え水雷型>
お値段約25,300円。高っ(笑)。たかがブラシに25,300円?正気?と思いますよね?

もう5年くらい毎日お世話になってます
でもこれ洋服屋さんでもよく使われており、プロ品質の逸品であることは間違いなく、実際使うと超快適。みっちりと毛が植わっていてささっと簡単にかけられるし、この水雷型の形がまた良くて、手首のスナップを効かせてかけられるので使いやすい。見た目にも高級感ありますし。
使ってて飽きるようなものでもないし、簡単に悪くなるようなものでもなく、一生ものとまではいわないまでも数十年単位で使えるものなので、いいものを買って使い続けるつもりなら間違いなくおすすめの逸品です(実際筆者はそうしましたし)。
まずは2,000円~3,000円くらいの値段のものをまずは試しに使ってみる、とかでも良いと思います。
外部リンク<KENT 静電気除去洋服ブラシ>
そのときはできるだけ毛の密度が高くて大きめなものを選ぶと良いです。
ちなみに長く使うのであれば、ブラシの掃除用の櫛(くし)も一緒に買うと良いです。
2~3か月に一度くらいこれで掃除してあげましょう。性能が保てます。

これを使ってブラシに絡まった
繊維をこそげ落とします
まとめ
以上、昔から洋服のケアに使われるブラシですが、使われ続けるのにはやっぱり理由がありますね。
値段の差はともあれ、ブラシを使う利点とブラシの良し悪しとは何かを分かってもらえると書いた甲斐があったかなと思えます。
今日はここまで!
ではでは。