自然災害が多発している昨今ですが、自治体が作成しているハザードマップの有用性がかなり高いと言われています。要は当たってるって話で、被災している地域はほぼハザードマップで危険と示された地域だそうです。
ということで都心部のハザードマップを一度見てみようと思い、山手線沿線のハザードマップを調べてみました。ハザードマップ一口に言っても地震による倒壊や津波等もあるのですが、今回は洪水のハザードマップ。
ついでに山手線各駅の標高ってどのくらいなんだろう?というのも改めて調べてみました。高台にあるのか、低地にあるのか、安全なのか、危険なのかという点は、今後住居を決めるにあたって重要なファクターになってくるので。
山手線周辺のハザードマップ
まず下記は国土交通省が運営するハザードマップから抜粋した山手線周辺の洪水のハザードマップです。<外部リンク 出展:国土交通省運営 ハザードマップ>

荒川及び江戸川周辺が一見して危険と分かる
もう一見して荒川及び江戸川周辺が危険地域になっています。そして山手線沿線という意味では、新橋から上野の東側が危険地域になっていることが分かります。
山手線各駅の標高
下記はGoogle Earthで調べた標高をプロットしてたグラフです。一応駅の標高を調べているんですが、一口に駅と言ってもプラットホームのことを指しているのか、改札口を指しているのか(改札口も複数ありますし)、定義によって大きく変わってきます(目黒駅とかホームは半地下にありますし、品川駅も港南口と高輪口で標高は大きく違います)。Google Earthで駅周辺の住所を指定したとき標高とご理解いただき、おおよその目安程度に捉えてください。
線を赤くしているところは、ハザードマップ上で危険となっている新橋~上野間です。


北側はアップダウンを繰り返しながら切り立った台地を突っ切るように新宿まで上っていきます。田端~駒込間でかなりの急こう配になっています。山手線は名前の通り、山(というか台地?)を通る路線だといくことが良くわかります。
南側で一見して分かるのは、南側でも新宿方面(西へ)行くに従って標高が高くなっており、五反田から”白金台”(白金の台地)にある目黒へ上り、途中渋谷へ向かって一気に下り標高が低くなっています。良く言われる話ですが、地名は土地の特徴を表しているということで渋”谷”ですから、渋谷川が近くを流れる”谷”になっているということですね。
当たり前の話ではあるんですが、標高が低いことに加えて河川に近い地域がやばいという話。上野~秋葉原なんかは標高は15mほどあるにも関わらず、荒川に近いので危険な地域になっています。
身を守るために知っておくべきこと
この新橋~上野の東側から荒川にかけての地域は八重洲、銀座、日本橋、八丁堀などがあり、言わずと知れた経済の中心地です。先日の記事でも書いた通り、洪水でライフラインが止まったらこのあたりのマンションでは生活できなくなるでしょうし、オフィスビルなんかも機能しなくなります。店舗も路面店なんかは水浸しになってしまい、経済損失がやばいことになるのは火を見るより明らか。おそらく首都圏の災害対策では、この荒川の決壊を死守する、というのが優先順位高く設定されているんだろうと思いますね。
そういった仮説を持ちつつ、自治体が提供しているハザードマップ等のオフィシャル情報を確認するだけでも理解は深まります。その上で危険地域に指定されている地域に住む場合は、ディベロッパーや不動産屋の言うことを鵜呑みにせず洪水時に冠水することを前提に、その対策がとられているかをしっかり確認するようにしるのが良いかと思います。
引き続きこの辺りの分析と考察は続けていきたいと思います。
今回は以上です。