昔っからドトールが好きなんですよね。
何で好きなのか、特に意識してなかったんですが先日ドトールの過去のマーケティングについて面白い話を聞きまして、それを聞いて凄く納得いったので今日はゆるーくその話をしたいと思います。
いやつーかタイトルに答え書いてあるやん。。
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スタバみたいになりたかったらしくて作ったエクセルシオール
スターバックス(以下スタバ)の日本1号店が銀座にできたのがたしか1996年。それ以来「かっこいい」イメージでをお客をどんどん増やして勢い衰えず、今や都心部なんかどこに行ってもスタバがありますよね。
でドトールは焦ったらしいです。うちもあんな感じでかっこよくしたいと。もうこの時点でね、その安直さにキュンときます。
で、スタバに似せて作ったのがエクセルシオール。Wikiによると1999年にできたそうです。スタバのパクリみたい店が増えたなぁと当時思ってたのを思い出しますが、パクりたくて作ってたのね。やばいね、イケてないのその発想にキュンキュンする。
ロゴとか分かりやすくパクってましたもんね。緑色を基調としたあのロゴ、覚えてる方もいらっしゃるかと思います。しかしやりすぎたのか、スタバに訴えられます。そりゃまあ怒られるよね。スタバがこのロゴマークの使用差し止めを求める仮処分申請を申し立て、ロゴマークの緑を青に変える等の変更対応をとることになって和解が成立します。
和解っていうけど要は負けたんやん、エクセルシオール。ほっこり。萌えますね(何が?)。まあかわいそうですけど、他人の成果にただ乗りするようなね、パクりはだめぜったい。
そしてその後業績が低迷したのかしてないのか、よく知りませんがこのままじゃいかんということで徹底的に調査をしたそうです。
スタバとドトールの違い
その徹底的な調査で分かったのが、スタバとドトールでは使われ方が違う、ということ。どういうことかというと、
スタバは行くとやる気がでる場所。
ドトールはぼーっとできる場所。
ドトールは素の自分を取り戻せる場所や時間、一日の中での止まり木のような存在、だそうです。
なるほどたしかに。
スタバっておしゃれですけど、おしゃれであるからこそ意〇高い系の人たちの巣窟っていうと言い過ぎかもですけど、ツンツンした雰囲気を感じてしまいます。そういう場に身を置いて自分を高めようというモチベーションにつなげるという、そういうことなんでしょう。
自分で言ってて納得。どことなくスタバって疲れるのはそのせいかと。
この前も渋谷のスクランブルスクエアに行ったらスタバがあったんですよ。ツタヤとくっついてる最近よく見る形のスタバが。ただでさえオープンしたばっかりの渋谷スクランブルスクエアで人が多くて、席数もあんまり多くないので座ってコーヒー飲むとか物理的に無理そうな状況だったんですね。
で、一通り眺めて帰ろうとしてたら、そんな中で席に座った一人のお客さんが目に留まったんですよ。輪島塗りみたいな黒髪ぱっつんで真っ赤な口紅付けて黒い服装と、バッチバチにキメたお姉さんが、目の前にMacbookをおいて凄い勢いでパチパチ打ち込んでる姿が。
え?敢えていまここでお仕事すか?とか色々と想像を掻き立てられるので、これはこれでドキドキして好きなんですが、見てるだけでエネルギーを吸い取られそうな、この気合の入った感じがスタバなのかなと思います。
一方のドトール。スーツを着たビジネスマンやキャリアウーマンが休んでたり、勉強してる学生とか、ノマドワーカーっぽい人がPC叩いてたり、お年寄りが本読んでたり、
作業着着たおじさんもいれば、近隣の店舗スタッフっぽい人が制服でサンドイッチ食べてたり、色んな人がいて、皆さんが気負いなく思い思いの時間を過ごす、日常の延長線上にある空間。筆者も学生の頃は友人達とコーヒー一杯頼んで居座って試験勉強してました、水だけひたすらおかわりして(ごめんなさい)。
そんな懐の深さだったり気取らない優しさがドトールにはあります。
ドトールの良いところとマーケティング戦略
で、調査の結果により自身の強みを明確に認識したドトールは2010年頃にキャッチコピー「頑張る人の頑張らない時間」を発表します。
分かりやすい、いいキャッチコピーですね。
そして、そのためのコーヒー、椅子、分煙、BGM、空間づくり、とブランドに関わるあらゆることを手段にして「頑張る人の頑張らない時間」を提供し始め、スタバへの対抗をやめてドトールの独自性を追求しました。
おしゃれさを前面に出すことはせず、敷居を下げて、立ち寄った人が素の自分でいられる時間と空間を提供することに徹したそうです。
その後8期連続で増収増益を達成したとかしてないとか。
なるほど、一人でいるときついなんとなくドトールに入りたくなるのはそういうことなのかと合点がいきました。
いいね!ドトール!
あ、ついでに言っとくとドトールのミルクレープが美味しいです。何気なくずーっとやってる定番メニューで、別に強い主張はないけどしっかりレベル高いっていう、まじ愛すべきメニュー。こういう日常を少しほっこりさせてくれるところがほんと好き。
ここ2年ほどまた業績低迷しているようですが、変わらず頑張って欲しいです。
頑張れ僕らのドトール!
中目黒 スターバックスリザーブロースタリーに行った話
ついでにどうでもいい話。
中目黒にできた「スターバックスリザーブロースタリー」に先日行ってきました。土日だったので混んでたのもあるんでしょうけど、ここは常に入場規制がかかってます。
まず店舗の横にある建物で整理券を発券してもらいます。で、番号順に呼び出されるので呼ばれたらお店に入りましょう。これだけで30~45分くらいかかります。

で、お店に入るととってもおしゃれな空間が広がっていて、元気なスタッフさんが出迎えてくれます。建物は3階まであるようで、どうも頼めるメニューが階によって違う様子。案内がどこにあるのか分からず、普通のコーヒーが欲しいんだけど、何階のどこに並んで買えばいいのか分からない。
席も全然空いてない。なんとか子供と嫁さんの座る場所を確保してコーヒーを買いに並ぼうとしてスタッフさんに
「何分くらいかかりますか?」と聞いたら
「そうですね、今たくさん並ばれているので30分から1時間ほどかかります」
ここで心折れました。写真だけ適当にとって帰りました。映えるかなと。


むしろ狙ってるんでしょうね
なんとなく写真撮りやすいし
1時間並んで1,000円のコーヒーを飲むと。ケーキとか食べ物も頼んだら一人2,000円くらい?
いや最初っから高級スタバやって言うてるやん!って言われればその通りでぐうの音も出ないですけど、時間かかるのはやだなぁ。。

食べてないけど
コーヒーってすごいですよね、一杯200円のドトールがあれば、1杯1,000円+1時間行列のスタバもある。
モノの価値はモノそのものではなくそれを感じる人の方にあるって話の典型です。
マーケティングって面白いね!
ではでは。