ファッションの話

初売りでOUTIL(ウティ)のロングコート MANTEAU UZESを買った話

1/2に初売りに行ってきた。

最近急激に地上波のニュースを見る時間が減ったせいでコロナ関連の話題にあんまりついていけてないのだが、街の人出はそこそこあるものの、やっぱり以前より人は減っている。

ショップのスタッフさんに「人戻って来てます?」と聞いても「いやー、平日はあんまり人いないし、休日も平日よりちょっと多いくらい」だそうな。

パッと見の街の様子もそんな感じだ。

渋谷だと駅前は人が多いものの、駅から少し離れた商業施設の中に入ったりすると、飲食店も洋服屋も全然混んでない。

昔近くに住んでたので、筆者にとってはホームタウンみたいに感じている渋谷だが、こんだけ空き店舗が目に付く渋谷の街なんて初めて見た気がする。寂しいなぁ。。

でも地上波のテレビでは渋谷駅前だけ映して「大変な時期なのにこんなに若者がいます」ってやってたりする。もうね、心底見る気がしなくなるわけです。

L’ECHOPPE別注 “OUTIL MANTEAU UZES” を購入

今日は初売りで買ったものの話。行ったのは渋谷の宮下パークのL’ECHOPPE(レショップ)

買ったのはこれ、OUTIL(ウティ)のロングコート MANTEAU UZES のレショップ別注ブラックモールスキンバージョン。

年末にインスタ見てたらレショップの投稿で、1/2にこのコート売るよって書いてあったもんだから、なぜか急に欲しくなって衝動買い。

前にも行列できて即完売したのは知ってたが、何故今回急に欲しくなったのか分からない。突然ピンときた。

衝動買いというものの、整理券もらうために朝8時過ぎから寒い中屋外の行列に並んでゲットしたんよ。たまにはこういうのも楽しいんよね。

なんとなーくこの年始の初売りってモノを買いたくなるものの、最近はセール品で冬物を買う気にもなれないのだが、一応このコートは春物だからだろうか、新鮮に感じたんだよね。

そしてお値段がそこそこお手頃。税込み74,800円。昨今のデザイナーズブランドのロングコートの中では良心的な値段。素材がコットンだし、作りが簡素だからお安めなんだろうけど、10万超えが普通になってきた昨今のロングコートの中で税込み7万円台ってのは買う理由になる。

OUTILってどんなブランド?

OUTIL(ウティ)はフランスのワークウェアをベースにした洋服を作っているブランド。

M47等のフランス古着を再構築して、現代的にサイズバランスを変えたり生地を変えた洋服を作っていて、生産は全てフランスもしくは日本のみ行っているという、かなりこだわったモノづくりを展開している。

古着をベースに現代的にブラッシュアップってのが昨今のトレンドに合ってて服好きに刺さる感じよね。

OUTIL 代表作のロングコート “MANTEAU UZES” のおすすめポイント

そんなOUTILの代表的なアイテムの中の一つがロングコート “MANTEAU UZES” で、1930年頃のフランスの絵葉書に描かれた羊飼いが着ていたコートがイメージソースだそうな。

どうでもいいけど “MANTEAU UZES” って何て読むのこれ?マントゥユーゼス?どういう意味かは知らない。

特にコットンモールスキンの生地で作られたものが人気。モールスキンとは、光沢のある生地の質感がモグラの肌っぽいからそう呼ばれているそうで、要はサテンのような朱子織の織物のこと。

ちなみに朱子織生地は、表の糸が表面に多めに出てる(裏の糸が表にあんまり出ていない)ので滑らかで光沢があり、スベスベしてるのが特徴。ただ表糸が多めに表面に出ているので摩擦に弱く、引っかけるとすぐにピーっと筋が入っちゃうので、扱いには少々気を使う。

特にOUTILのは光沢感が半端なく、モグラの肌というよりお馬さんのお尻みたいな、油でも塗りたくったような油分を感じる、ぬらぬらと底光りするような質感。日に当たるとテッカテカに光るから、ディテールも簡素で無地なのに派手に感じるくらい。

筆者着画。日に当たると底光りして迫力がある。

オーバーサイズコートの大面積でテッカテカに光るもんだから、目を引くんよね。

しかも色が黒だからすごく男っぽいというか、これ↓を思い出した。

“トレーニングデイ” のデンゼルワシントンね。
ほんと好き。
こっちは革ジャケットだけど。
こういう渋さというか迫力がある。

生地にちょっといかつい感じがあるものの、デザインがユニセックスで女性でもOKな雰囲気があるので、それでバランスとれてるのかもしれない。

良くできてるもののデザインはそんなに特徴のあるコートじゃないんだけど、この生地はかなり特徴的。厚めで密度の高いコットンで一見して良い生地と分かるし、おすすめです。

OUTIL “MANTEAU UZES” の仕様とサイズ感

・仕様とディテール

作りとしてはシンプルなステンカラーコートで、M38モーターサイクルコートと似ている。というかほぼ同じに見える。どっちもフランスのものだし、もしかしたら出自は同じなのかもしれない。

肩はラグランスリーブで、肩のラインに沿ってキレイに落ちてくれる仕様。

袖と腰にベルトが付いてて絞れるようになっている。

身幅が大きく、アームホールもかなり太いので中にいっぱい着込める。

そして着丈がめっちゃ長い。約120cmもある。COMOLIのタイロッケンコートですら最新型のサイズ3で115cm程度なので、それより5cmも長い。M38モーターサイクルコートもほぼ同じくらいの着丈なので、そもそも元ネタもそういう着丈なんだろう。

そんな感じでシンプルなステンカラーコートながら、全体的にサイズバランスがオーバーサイズ気味なので、トレンドど真ん中なシルエットになる。

古着のM38モーターサイクルコートよりも良い点は、袖の長さが現代的なタウンウェアに適していること。何故かM38の方は袖が短いことが多い。かつ個体差も大きいという古着特有の欠点もあるので、やっぱりそのあたりの不満を解消してくれてるのは、現代版のメリットでしょう。

・サイズ感

各サイズの寸法は↓。

サイズ身幅着丈裄丈
171cm118cm84cm
273cm119cm86cm
375cm120cm88cm

筆者は身長177cm、体重67kgで買ったのはサイズ2。

各サイズを試着してみた感じだと、おそらくほとんどの人はサイズ2で良いんじゃないかと思われる。

サイズを変えても着丈はそんなに変わらないんだけど、身幅と袖丈がかなり変わる。

筆者着画。身長177cmでサイズ2。
袖丈はこれくらいがちょうど良いと思う。

筆者くらいの体格だと、サイズ1だと少~し細目で袖がちょっと足りない感じになり、サイズ3だとブカブカしてきて 手の甲が完全に隠れてしまうくらい袖が長くなる。

もちろん好みの問題もあるので好きに選ぶのが良いと思うが、オーバーサイズのコートだし、今の気分的にやっぱり大きめに着るのが正確だと思う。しかしサイズ3まで上げてしまうと身幅と袖が余り気味に感じるという、そんな感じだ。

身幅が大きくなりすぎるとシルエットがAラインじゃなくて長方形っぽくなるので、腰を紐で絞ったり何らかの処理が必要になるし、袖も余ってれば折る必要が出てくる。そうやって処理して着こなすのも、それはそれで楽しいし、大きいシルエットも魅力的なんだけども、まあ筆者的には普通に着れるならそれに越したことは無いかなと。

もし身長170cm~180cm程度の方で、通販とかで試着できない環境で購入されるのであれば、あくまで私見だがサイズ2を推奨したい。

・防寒性

生地は厚く密度が高いのでほとんど風は通さない。なので厚いので中に厚めのセーターを着こめば、都内であれば1月~2月くらいの真冬でも全然いける。

ちなみに筆者は都内在住で、今(1月)は中に分厚いドライバーズニットを着てることが多いんだけど、それだと暑いくらい。

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そんなこんなで急に思い立って買ったコートなんだけど、超お気に入りのOUTIL “MANTEAU UZES(マントゥユーゼス)”。

やっぱね生地がいい服っていいよね。

柄じゃなくて生地の光沢で派手さを表現してるコートってあんまりみかけないから、特別感あるし。

おすすめです。

以上っす!

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