ファッションの話

再販されたL’ECHOPPE LEのセットアップを手に入れたのでレビューしてみる

2019年11月1日にリリースされたものの、瞬殺に近い勢いで完売していたLEのセットアップ。

筆者も欲しかったんですが、発売日当日が平日だったため買いに行けず、次の日に行ったら欲しかったベージュのダブルジャケットが完売していたという。。仕方ないのでその時はパンツだけ買って帰りました。

で、その後ウェブ<BAYCREW’S STORE>での受注予約があり、これも瞬殺だったんですが何とか滑り込みでゲット!待ちに待って2020年2月1日に再販され、ようやく家に届きました。

ということで今日はこれを着画付きでレビューしてみたいと思います。

※LEのシャツについてもこちらの記事で語っているので是非併せて読んでみてください。

LE セットアップ 色はどれが良い?

こちらのセットアップ、色はブラックとベージュがあるんですが、おすすめは間違いなくブラック。いやお前ベージュ着てるやん、って話なんですが、着やすいのはブラックです。(もちろん好みの話なので、筆者の主観でしかありませんが。)

お店で両方試着したんですよ。で、もう明らかにブラックの方が着てパッと鏡をみた瞬間に「あ、良い」と感じましたね。ベージュは一瞬間をおいて「良いな」となる感じ。この野暮いベージュの色合いを見慣れていないってのが大きな理由でしょうけど、第一印象で「良い!」ってなる感じではない。半周回って「良いのでは?」となる感じ(意味不明)。

他のアイテムとの組み合わせ方とか、サイズバランスとか、着こなしとか着崩し方の工夫とかが求められるのがベージュ。あんまり深く考えなくても着れちゃうのがブラック。というイメージかと。

見慣れないベージュ、と言いましたがちょっと珍しい色合いなんですよね。赤味がかったベージュというか、キャメルっぽいような、ブラウンも混じったような、肌色のような。良く見るベージュって淡い色が多いと思うんですが、主張強めの色合いでなので、色合わせについては白とか黒とかはっきりとしたモノトーンと合わせると、よりこの色合いが強調されてオシャレに着れるんじゃないかと思います。

筆者がベージュにしたのは、単純に黒のセットアップは他にも持っていて、ベージュのセットアップ(ってかジャケット)は持っていなかったから。黒にしておけば良かったかもと~今でも考えていますが(女々しいなお前)、黒を買ったら買ったでベージュにしとけば良かった~とどうせ思うので、これで良いんです。それくらい両方とも魅力的という話。

LE セットアップ 生地感は?

前回も書いた通り、かなり良いもの感を感じさせる生地です。

LEの他のアイテムと同じように、COMOLIのデザイナー小森氏が見つけてきたものだそうなんですが(スタッフさん曰く、エディスリマンがセリーヌのコレクションで使ったものだとか?)、厚くて張りがある綾織りのコットンで、糸の密度が高く光沢が凄く強い生地です。

なので洗ったりしてちょっと皺が付いても、皺でカジュアルダウンされることでバランスがとれて、それはそれで良い、となりそうな生地感。11月にリリースされたときのブラックはわざと洗いがかけられていたので、そこはどうやら狙ってやってるみたいです。

この生地感も、分かりやすく良いもの感を感じさせるのはブラックの方。ツヤがあって深い色合いの黒で、重厚感というか高級感のある仕上がりになっているので、パッと着ただけでかっこよいと感じられると思います。

ベージュも同じように高密度の綾織り生地なので高級感はあるんですが、光沢感がブラックほどは強調されない色なので、ブラックほどの分かりやすさが無い。生地の良さが分かりやすく表れている、という意味でもやっぱりブラックがおすすめですね。

LE セットアップ サイズ感は?

このセットアップ、サイズ感が謎なんですよね。筆者は身長177cmの体重67kgなんですが、特にジャケットはサイズ1~5までどれでも着れました。1~2だとちょっと窮屈、5だと大きすぎかな?と感じるので、サイズ3~4が良さそうというところまでは分かるんですが、じゃあ1~2、5でもおかしいかというとそんなことも無く、着用する分には全く問題ないレベル。しかしサイズによって明らかに見え方は変わるという、そんな作り方ができるんだと思わず関心してしまいました。

正にこのLEのコンセプト通り、どういう合わせ方をしたいのかという、個人の趣味嗜好によって選べる作りになっています。相当なリテラシーと自分がどうしたいのかが分かってないとサイズも選べないという、親切なようで不親切というか、マニアック極まりないアイテムです。そういうところが好きなんですが。なのでこれはやっぱり試着必須だと思います。

結局、筆者はジャケットはダブルのサイズ4、パンツはツープリーツのサイズ2を選びました。ジャケットはちょっと大きめにして着崩したかったので。

LEのセットアップ デザインは?シルエットは?

ジャケットの方は、ブルックスブラザーズのジャケットをベースにしており、それも吊るしではなく、オーダーで使われている型をベースにしているそうです。

ブルックスといえばボックスシルエットのイメージですが、こちらは完全なボックスシルエットではなく、少しウエストをシェイプさせていたり、肩も少し緩やかにしていたり、現代的なシルエットにアレンジしているとのこと。

まあ、そのまんまで作ったら野暮ったいを通り越してちょっといい所のお父さんになっちゃいそうですからね。むしろ時代すら感じさせてくれそうな。古着っぽさはありつつも、別に100%の古着が欲しいわけではないので。

身幅もそこそこ大きめで、そのあたりも今っぽい感じなのですが、個人的に特徴的だなと思ったのがアームホールの大きさ。アームホールがかなり太めで、袖口までズドンと太くなっています。

一般的にトップスは身幅を太くしても袖を細くすると細身に見えます。そうするとバランスがとりやすくなり、ビッグシルエットだからと言って子供っぽくもならず、比較的簡単にかっこよく見せることができます。先端部分で動きがある腕ってのは目立つからってことなんでしょうね、たぶん。なのでデザイナーズブランドではビッグシルエットでも袖だけは細くして全体的にスタイリッシュに見せるアプローチをとるところが多い気がします。

しかしこのLEのジャケットは、そんなの関係ねぇとばかりに太く作られています。

良く言えばナチュラルなカッコよさがあり、悪く言えば野暮ったいというか。そもそも細いアームホール自体が昨今好まれていないこともあるんでしょうが、そういうかっこつけすぎないカッコよさ、みたいなところにキュンとくる、そんなシルエットです。

だんだん何を言ってるか分からなくなってるんですが、古着にありそうなかっこよさというか、王道でクラシックなかっこよさというか、そんな風に思っていただければ良いのかなと。

ということで以下着画。

着画で解説

ジャケットにゆとりを持たせて、下半身はジャストサイズくらいにしたい、ってのが筆者が今回やりたかったシルエットなんですが、まあまあ上手くいったかと思います。

生地の光沢感が上手く伝わるだろうか
ジャケットはダブルのサイズ4
パンツはツープリーツのサイズ2
インナーはKazuyuki Kumagaiのブラックのタートル
モノトーンと合わせるのが簡単ですね
ジャケットはサイズ4なのでかなりゆとりがあります
ジャケットは袖が太目で、パンツも細くもなく太くもない
ただフツーのシルエット
レベルの高いフツーだけども
しかも狙ってるであろうパンツの微妙なクッションが
少し野暮ったいという
しかしこれがいいんです
共感できる方には購入をおすすめします
生地感的に
パンツはもしかしたらノークッションの方が良いかも

気に入ってるんですが、生地が厚くてしっかりしてて、アームホールも太いもんだから、若干のアウター感が出てしまっています。インナーに厚いものを着て着ぶくれ感がでると余計にアウターっぽく見えてしまうので、その点は注意ですね。外で着る分にはアウター感があっても全く問題ないのですが、室内だと「あれあの人なんで上着脱がないの?」と違和感を感じさせてしまいそう。なのでTPOに合わせてインナーを選ぶ必要がありそうです。室内で着るときはインナーは薄手のカットソーにするとかね。

ジップアップパーカーとジョガーパンツと合わせて
ジャケットが大きめなので下半身を細身にした
Yライン的な合わせ方が簡単にハマります
ジャケットが若干アウターっぽく見えています
そのあたりの見え方はインナーでコントロールしましょう

このあたり話ってビッグシルエットの服の着こなし方全般に通じる話かもしれません。ビッグシルエットだと中に色々着込めてしまいますが、少し緩さ感じさせるゆとりを持たせないと途端に着ぶくれしてるように見えるので注意が必要。ってかゆとりを感じさせるのがビッグシルエットの良いところなので、ゆとりを無くしてしまっては意味が無い。当たり前の話ですが、そういうそもそも何が良さなのかっていう原点に立ち返って考えることは重要です。

生地的に夏以外は通年で使えますね。コットンですし。

着こなしの難易度が高いのか低いのか、王道で分かりやすいのか、分かりにくいのか、何とも捉えどころの無い、けれども服好きにはキュンとくる、そんなアイテムです。一見のの価値はあると思いますので、是非渋谷、青山周辺へ行かれた際は手にとって見られてはいかがでしょうか。2/1時点の話ですが、まだちょっと在庫も残っていたようなので。

今日はここまで。ではでは~。

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