先日 “The Reracs” のモッズコートについての記事を書きました。
個人的に昔っからモッズコートが好きで、長くお世話になってきたのですが、今日はそのモッズコートについてまとめてみたいと思います。
そもそもモッズコートって何?
Wikipediaでも見た方が早いかもしれませんが、米軍で1951年に採用された軍用パーカのこと。
同じ時期に採用されたフィールドジャケット(M-51フィールドジャケット)の上から羽織ることを想定して作られたパーカです。
外部リンク<Wikipedia “M51(モッズコート)”>
特徴はフードが付いていることと、後ろの裾が燕尾状になっていてドローコードがついているところ。
その裾の形状から「フィッシュテールパーカ」という呼ばれ方もします。
更に個人的に一番大事なんじゃね?と思っている特徴が、オーバーサイズ気味であるということ。
M-51フィールドジャケットの上から着ることを想定したつくりなので、そもそも少し大きめに作られているんですよね。
そして何で”モッズ”という呼ばれ方をしているかというと、“モッズ”達が着ていたから。
外部リンク<Wikipedia “モッズ”>
イギリスの”モッズ”達が一張羅のスーツを汚さないために、米軍の払い下げ品であるM-51パーカをバサッと羽織っていたことから、そのM-51を”モッズ”コートと呼ぶようになったそうです。
おそらく、上記の通りフィールドジャケットの上から羽織ることを想定されたパーカなので、ゆったりしててスーツの上からも着やすかったんでしょうね。
ちなみによく軍モノの古着で見るM~という表記ですが、正式採用された時期を表したものです。M-51は51年に米軍で採用されたものという意味になります。
モッズコートの着こなし方、選び方
最近だとユニクロをはじめ、色んなブランドからリリースされているモッズコートですが、元を辿ると上記の通りM-51フィールドジャケットの上から羽織るものなので、そもそもゆったりした作りになっているものです。
呼び方の元になった”モッズ”達の写真を見てもみんなゆったりした着方をしていますよね。現代的なオーバーサイズにも通じるものがあります。


着こなし方としては、細身のスーツの上にぶかっとしたM-51パーカを羽織るのがかっこよかったから定番化したわけで、やっぱりその元ネタに忠実な着こなし方がおススメです。ってか筆者はそうしてます。

色はオリーブが正しいのですが個人的好みで黒を選択
ゆったりめで着てます
そもそも軍服をジャストサイズで着てしまうとガチの軍服っぽく見えてしまいます。
何でもかんでもオリジナルや源流が正しい!なんてのは極論だと思いますし、必ずしも正しいとは思いませんが(オリジナルに魅力があることは分かりますが)、”モッズ”のカッコよさも細身のスーツと合わせるバランス感覚と、かつその辺にあったから適当に羽織ってきたんだよという男らしい無頓着感がかっこよいわけで、やっぱりそのあたりが抑えるべきポイントなんじゃないかと思います。

ヒューストンのサイズ Medium Regular
アメリカンサイズのMなので日本だとXLくらいのイメージ
袖だけ折って着てます
推奨は試着してみて「これがぴったりだな」と思ったところから1サイズUp。なんだったら2サイズUpでもOK。
とにかくオーバーサイズ気味に着ること。これに尽きるかと。
で、たまに細身に作られたものもあったりしますが、特別な理由が無い限りそれらは避けた方が無難です。
何となく上っ面だけ真似て作ったものである可能性大です。身幅大きめのものを選びましょう。
M-65もモッズコート?
一般的にはM-51の後継であるM-65(ファーが付いてるやつ。セカ〇ワが着てたやつ。)もモッズコートと呼ばれています。
似てるんですが、M-65はM-51の後継品なので別物です。
細かいことを言うと、当時のイギリスで”モッズ”達がM-65を着ていた様子は確認されておらず、そういう意味ではM-65はモッズコートとは呼ばないんじゃねーの?と言われています。筆者もそう思います。
まあ細かい話でしょうし、全部「モッズコート」で通じてるんだから別に良くね?って話なので特段気にする必要もないのですが、単にモッズコート、という時はM-51を指すと覚えておくと良いでしょう。
個人的には、M-65もかっこいいんですが、あのファーが大げさすぎて着こなしが難しく感じてしまうんですよね。
悪くはないんですが印象が強すぎるというか。
そういう意味でもM-51がファッションアイテムとしては完成度が高いんじゃないかなと、個人的には思います。
M-51 のおすすめは?
色んなブランドが再現して作っているモッズコートですが、ドローコードがついていたり、フードも付いていたりと、もう見た目通りに作りが複雑です。
なので加工費、縫製費用がかかるためか、ドメブラあたりで探すと結構なお値段だったりします。
ユニクロでも全然良いのですが、もうちょっと本格的なのない?と思ったときにおすすめしたいのが「HOUSTON」(ヒューストン)。
外部リンク<Amazon “HOUSTON M-51パーカ”>
踊る大〇線で青島刑事が着ていた通称「青島コート」がまさにこのヒューストンのもの。
映画の小物で使われるくらいのもので、クオリティも過不足なくお値段もだいたい20,000円を超えることはない程度なので、大変リーズナブル。
着丈は上記の着画の通り(ちなみに筆者の身長は177cm)、膝丈くらいであれば全く問題無し。これより長くても全く問題ないでしょう。
着丈の長いコートは高身長しか似合わないとかいう俗説がありますが、あれ嘘なので気にしないようにしましょう。
むしろ中途半端にボトムスが見えている方が、ボトムスが目立つので合わせ方を考えなきゃいけなくなり着こなしが難しくなります。
長いコートの方がボトムスが隠れるのでコーディネートは明らかに簡単になります。
アパレル関係の人って身長高くないのに着丈の長いものを着てる人って結構いるじゃないですか。けどオシャレに見えますよね。
女性でもマキシ丈のコートをおしゃれに着こなしている人は多くいます。そういうことです。
むしろ気にすべきは袖丈。
あんまりにもガバガバに余ってしまっていて、折って着ても不自然な感じになるようなら、サイズを下げるようにしましょう(それかお直しするか)。
筆者着画でも筆者も袖を一回折っています。
そういう風に考えていくと、セレクトショップのオリジナル品とかユニクロなんかも悪くはないんですが、着丈をやけに短くしていたり、少し細身の作りにしていたり、ある意味余計なことをしていることがちょくちょくあるので、より源流に近いHOUSTON(ヒューストン)あたりが無難で良いのではないかと思います。安いし。
ちなみにこのHOUSTON(ヒューストン)のモッズコートはライナーが付いていて、ライナー単品でもアウターとして着れます。
↓はその紹介記事です。併せて読んでみてください。
最後に
ということで以上、モッズコートのまとめでした。
一点補足です。
このヒューストンのものが代表的ですが、古くから愛されているド定番なので古着やメルカリでもあんまり値崩れしないようです。状態にもよりますが、メルカリでも相場は数千円から1万円といったところ。
そういう意味でも、こういうトレンド関係無い定番品ってのはお値段以上にお得です。飽きても大抵、多少はお金が返ってくるので。
今日はここまで。ではでは~。
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