今回はメルカリの話。メルカリってあれね、フリマアプリってやつです。
利用者が2,200万人を超えたって話なんで、もうだいぶメジャーなんですが、筆者の周囲だと意外とみんなやってるって感じでもないんですよね。逆に筆者が教えて勧めてるくらい。
メルカリは女性の利用者が多くて、男性の利用は10代~20代がメインだからってことなのか。30代以上の男性はヤフオク利用者が多いらしい。筆者が学生くらいの頃はまあまあ最先端感があったんですけどね、ヤフオク。高齢化が進んでるってことですよ。高齢化ってね、何とも言えない気分になりますね。
最近はヤフオクもメルカリに対抗するため利用のハードルを下げようと頑張っていますが、やっぱり敷居が高いイメージが昔からありますし、それを乗り越えられずにロートルなサービスになっちゃったってことなんでしょうね。
実際に両方使った筆者からしても、お手軽スピーディーなメルカリばっかり使っちゃいますね。ちなみにハマった筆者はここ1年くらいで100万円ほど売り上げました。よくそんだけ売るものあったね、って話なんですが、絞り出せば以外とあるもんです。
メルカリの使い易さとは?
筆者の履歴は200件ほどの売上実績なのでそんなに多い方でもないんですが(取引実績1000件とかいっている人もたまにいます)、使い続けている理由ってなんだろうと今更ながら考えてみると、次の3点に尽きるのかなと思います。
① 売れるスピードが速い。
これって流動性が高いってことです。アクティブユーザーが圧倒的に多いので、ものによっては一瞬で売れます。ヤフオクの方が高く売れるとされてますが、多少の収益を犠牲するだけの価値はあると思います。ゲームソフトなんかはクリアしてすぐに売ったりしたんですが、比較的人気が持続しているタイトルだと出品した瞬間にスマホがブルブル震えだして次々通知が来て「いいねがつきました」「いいねがつきました」「コメントがつきました」「いいねがつきました」「売れました」みたいな感じで、ものの10秒くらいで売れたこともありました。すご。思わず笑っちゃいました。
② 手軽に出品可能。
フリマアプリを使ったことの無い人は良く「発送したりするのが面倒そう」と仰りますが、実際にやってみると出品の方が手間がかかるんですよね。写真をとってセールスのための文章を書いて値付けをして、って結構手間かかります。メルカリの場合は本やDVD、ゲームなんかだとバーコードを読み取るだけで文章まである程度自動で書いてくれたり、値段も相場を自動で表示してくれたりと、その手間を省く仕組みが豊富に用意されているので、比較的お手軽に出品できます。
③ 発送が楽。
らくらくメルカリ便や、ゆうゆうメルカリ便を使えば、コンビニの自動端末をぽちぽちするだけで発送できますから、一回やればマスターできるレベル。梱包に関しても、最近だと梱包資材までメルカリが自前で売り出しましたし、100均でも明らかにメルカリ用っぽい梱包資材のコーナーがあったり、そもそも自分で注文した通販の梱包資材をとっておけばそのまま使えるとか、分かってしまえば梱包も簡単です。
要はですね、お手軽さが売りなんですよね。ほんと簡単。
メルカリは利用のハードルを下げよう下げようという方向で施策を打っていますから、今後もそのハードルは下がり続けるでしょう。そうすると更にユーザーが増えて流動性が上がって利用のハードルは下がります。なにそのポジティブスパイラル。
フリマアプリのほんとの価値は断捨離の背中を押してくれることにある!?
ミニマリストとか断捨離って近年のトレンドワードですが、家の中のモノは少ないに越したことはないという風潮があると思います。そんなにモノをいっぱい持たなくても十分生活できますし、家の中がモノが溢れてると掃除するのも大変ですからね。
しかしモノを捨てるってのは高度に知的な作業です。モノを増やすことより捨てる方がよっぽど難しい。片付けコンサルタントのこんまり先生が提唱するメソッドなんかが分かりやすいのですが、自分の感情と折り合いをつけないとモノは捨てられません。
過去1年間くらい使わなかったモノって、合理的に考えたら今後使う可能性ってほぼ無いはずなんですよ。でも捨てられないというのはどういうことなのか。3つほど挙げると、
①具体的にいつかは分からないけどももしかしたら必要になるかもしれない、必要になったときに無いと怖い、等といった合理性に欠ける思考で処分する決断を先送りしているケース。
②子供が小さいときに着ていた服、とか楽しかった学生時代に使っていた部活の道具、分かれた恋人との思い出の品、等といったモノそのものの機能に価値を見出しているのではなく、そのモノにまつわる思い出を大切にしているから処分できないケース。
③いつか読もうと思っている難しい本とか、痩せたら着ようと思っている服とか、理想の自分になったら使いたいという、今の自分は本来あるべき自分ではないというコンプレックスを埋めるためにモノを所有しているケース。
大抵はこのどれかです。
①はどうやって決断するかを考える必要があるし、②は過去の楽しかった思い出に執着している理由がどこにあるのか?現在や未来に目を向けられていないのか?といった問題を解く必要があるし、③は自分の劣等コンプレックスをいかに受け入れるか、といった問題に向き合う必要があります。
どれもこれも非常に難しい問題で、解決には大変なエネルギーが必要ですし、解けない人はとことん解けない話だと思います。
そう考えると片付け系のインフルエンサーの皆さんが若干スピリチュアルな解決方法を提示されているのは正しいと思えます。自分の精神と折り合いをつけることが本質なのだから、こんまり先生の言っていることって本質を捉えた適切な方法なんですよね。
で、メルカリの何が素晴らしいって、そういう困難な話と向き合わなくても、「世の中にお金を出しても必要だと言っている人がいる。欲しいと言っている人がいる」ってある意味問答無用でモノを手離す理由になるんですよ。
不思議なことに、出品するまでは「手離したくないなぁ」と思ってたモノでも一度出品しちゃうと、「早く売れないかな」とか思っちゃうんですよ。絶対手離したくないよっぽど大切なものは別ですよ!?そういうものは出品しようなんて全く思わないはず。出品してもいいかな?と一瞬でも思えるものであれば一度出品すれば、あとはもう売れてほしくて仕方ないって状態になるはずです。
難しい断捨離の背中を押してくれる、最小限のエネルギーで処分する決断を促進してくれる、という便利であることを超越した素晴らしい仕組みだと思います。
心の洗濯ができてお金ももらえるって凄くない?
メルカリを使い続けるとどうなるか
当然人ぞれぞれなところはあると思いますが、筆者の場合はそういう生活に慣れてくると、新たにモノを買うときも処分することを前提に買うことも多くなり、荒っぽく扱うやめてモノを丁寧に扱うようになりました。必ずしもリセールバリューが確保できそうなものしか買わないってことではありませんが、少なくとも無駄なものは買わずモノを丁寧に扱うという、そんな丁寧な生き方になってきます。個人の価値観によるとは思いますが、悪い気分はしないです。
ちなみにですが、ここ最近で値の張る有名ブランドの服を買う10~20代の人達が増加傾向にあるそうです。後でメルカリで売れれば商品代の何割か戻ってくると思えば、思い切って買おうという気になるわけです。2次流通で価値が落ちづらいリセールバリューのあるブランドは新品でも売れ易くなるってことは、それこそまさにブランド価値という名の世間からの品質に対する信用を勝ち得ているかどうかが問われるってことなので、筆者は良いことだと思います。ほんとに価値のあるものが注目される機会を作ってるってことですから。
機械式時計とかは昔っからそういう価値観で回っている世界ですし、二次流通って本来そうあるべきですよね。そういうことが可能な領域が増えているってことですね。
これってもう無くてはならない社会インフラじゃん。言い過ぎか。いやいや、エコであることも間違いないですし、新たな流通経路を生むことでモノに従来はなかった価値を与えるって、市場経済のあるべき姿を体現してると言っても過言ではない、かも。
ということで最後は過剰によいしょしたかもしれませんが、今回はメルカリのある生活の提案でした。是非一度騙されたと思って使ってみることをおすすめします。一回売れればハマりますから。
ではでは。