今日はforme(フォルメ)の革靴についての話。
forme(フォルメ)は東京浅草にある、靴を始めとした革製品のブランド。
デザイナー小島明洋氏が熟練の技術者とともに独自の革靴・小物を作っており、道具としてのクオリティーを実直に追及しつつも、現代的なファッションにも合う空気感もしっかりと持ち合わせている、そんなブランドです。
要はformeの革靴は、履き心地もファッション性も、レベルの高い革靴だという話。
筆者も購入してから約2年半の間、三日に一回くらいのローテーションで履いているこの靴。
評判が良い割にはメディアでも紹介されてるのをあまり見たことが無いブランドで、最近だとインスタでちょくちょく見かけるようになってきたものの、扱っているお店が少ないので気になっても試着もしづらく、欲しいと思っててもなかなか買えない、ちょっと困ったブランドなんですよね。
なので今日は、そんな方達のためにformeの靴の実際の着用感や使用感について語ろうと思います。
少しでもご参考になれば幸いです。

この記事に興味を持たれた方が思っているであろう、
- formeの靴ってインスタとかでたまに見かけるけど何が良いの?
- 買おうか気になってるんだけどサイズ感はどんなもん?
- 良いって評判は聞くけど本当のとこはどう?革質とか大丈夫?
そのあたりの疑問に答えるべく、解説したいと思います。
Contents
formeの靴のデザイン:幅広甲高の日本人向けの構造
まず最初に特筆すべきはそのデザインと構造。

サイズ:6 1/2(26.5~27.0cm相当)
カラー:black calf
筆者が2年半履いたものです。
見ての通り、足先が丸っこくなっていて、捨て寸が少し長めにとられたデザイン。
見た目通りに中も足先の部分は広くなっているので締め付け感は全く無く、幅広甲高の人でも窮屈にはならないデザインになっています。
踵をしっかりホールド
そして次に踵に注目。踵を包み込むようなヒールカップになっているのが分かると思います。
知ってる人は知ってると思いますが、高価なインポートシューズに見られる踵(かかと)の形です。
リー〇ルとかスコッチ〇レインとか、比較的リーズナブルな国産革靴の踵はこういう構造になっていません。ドクター〇ーチンなんかも同じ。
くびれの無い寸胴な形になっています。
※ちなみに以降、リーガルの靴を比較対象にしていますが、このリーガルは筆者が10年くらい愛用している靴です。お値段3万円ほどだったかと。
formeと比べたら値段も倍以上違うので質が違うのは当たり前なんですが、こちらも大変良い靴です。
良い靴なんですけどスタンダードなビジネスシューズなので、比較するとformeの良さが分かりやすく伝わると思って引き合いにしてます。
悪く言うつもりは全くありませんので悪しからず(>_<)。

踵を見ると formeの方が履き口にかけてキュッと
くびれているのが分かります。
右のリーガルはあまりくびれが無く、
履き口が大きくなっています。

これも踵部分に注目。
左のformeの方が踵の履き口が狭くなっており
絞られているのが分かります。
この寸胴な踵は、日本人の日常生活だと頻繁に靴を脱ぐ機会があるため、脱ぎ履きしやすい構造にしたというローカライズの側面もあるとは思うのですが、逆に言うと踵がしっかりホールドされずにすっぽ抜けやすくなっているので、歩いているとカパカパ動きやすく、少々歩きづらいのです。
更に踵がガバガバだと別の部分で靴をホールドしなくちゃいけなくなるので、甲や足の側面あたりが窮屈な構造になったり、靴紐をきつめに縛ったりしなければならなくなり、快適性は損なわれます。
土踏まずをしっかり押し上げてホールド
さらにformeの靴は土踏まずの部分をしっかりホールドしてくれる構造になっています。
まず足裏にあたるインソール部分が立体的な形状になっていて、特に土踏まず部分がしっかり盛り上がっているので、下からしっかりと土踏まずを押し上げてくれます。
加えてアッパーの土踏まずにあたる部分もしっかりと内側にくびれているため、しっかりと土踏まず部分を包んでくれます。

左がforme(ハーフラバー貼ってます)。
右がリーガルのビジネスシューズ。
土踏まずのくびれ部分に注目。
formeの方が狭くくびれているのが分かります。
なので履いたときに足裏の土踏まず部分に
しっかりフィットして押し上げてくれます。
そうすると何が良いかと言うと、この土踏まずのくびれ部分が土踏まずを押し上げつつホールドしてくれるので、歩いていてもずれるようなことがなく、歩行時の快適性が増し、足が疲れにくくなります。

土踏まずのくびれ部分が
左のformeの方が深くなっているのが分かるだろうか
で、更に言うと、この土踏まずのくびれが色気を生み、見た目のかっこよさを格上げしてくれます。
これもたぶん分かる人には分かると思いますが、高価なインポートシューズによくある仕様で、リーズナブルな国産の革靴には無い仕様です。(オールデンのモディファイドラストっぽいイメージです。)

深めのくびれが色気を醸し出しているのが分かるでしょうか

履き口の部分でホールドする構造
そして、これは革靴では特徴的な構造だと思うのですが、履き口部分でホールドする構造になっています。
この履き口の部分でしっかり足首周りを固定して、土踏まず部分の押し上げとくびれで上下から挟むようにしてホールドする、そんな構造です。

そのため足先部分にゆとりをもたせ、快適さを保持できているのだと分かります。
※一つ注意点。履き口でホールドする構造だからなのか、理由は分からないのですが、formeの短靴は履き口が広く浅くなっています。
なのでショートソックスでも履き口からはみ出してしまうことがあります。靴下はできるだけ短いものを選びましょう。
以上、日本人向けの革靴というキャッチコピーで売っているブランドは数多くありますが、formeはいったいどの辺が日本人向けなの?という説明でした。
日本人向けっていうより、歩行中の快適さを追求した靴、っていう方が正確かな?なんとなくわかっていただけたでしょうか。
formeの靴の履き心地
まず履いた瞬間から普通の靴との違いがわかります。
立ち上がった瞬間に、土踏まずを下から押し上げてくれてるのがはっきり分かる。
健康器具の足裏マッサージか?ってくらい押し上げてくれて、土踏まずから踵部分まで気持ちよくフィットしてくれます。
普通の靴には無いフィット感で、履いた瞬間から違いが分かるって意味でも付加価値が分かりやすいですし、何より一度この気持ち良さに慣れてしまうと、やめられなくなる履き心地です。
代わりになり得るのは、それこそオールデンのモディファイドラストくらいじゃないかと思います。
formeの靴の美しさ
履き心地が快適なだけではなく、ファッション的な見た目の良さもformeの特徴です。
美しいフォルム
つま先にゆとりがあって大きめでロングノーズという、下手をするとぼってりと野暮ったい印象になりそうなデザインなのですが、そうはなっていないのがformeの凄いところ。
土踏まず部分のくびれが生む色気も効いていると思うのですが、クラシックな佇まいと美しさを持った靴です。

形の合ったシューツリーを入れてるため。
キレイな状態が保てるので
形のあったシューツリーを使うのはおすすめです。
ちなみに筆者が使っている画像のシューツリーは “Sarto Recamier(サルトレカミエ)”のSR100というシリーズで、サイズは41。見ての通りまあまあ靴の形に合っていて、キレイにしわを伸ばしてくれます。
formeは純正のシューツリーが無いようなので、シューツリーを使って保管する場合は市販のものを使う必要があります。筆者の場合は、有楽町にある阪急メンズ東京の靴売り場(かなりの種類のシューケア用品が揃ってる売り場。新宿伊勢丹の靴売り場とかでもいいと思う。)に持っていき「これに一番合うシューツリーください」と言って合わせてもらったのがこの”Sarto Recamier(サルトレカミエ)”のSR100。多くの種類の中から一番合うことを確認したので、まあ間違いないかと思います。
繊細なステッチ
ここもformeの靴の美しさを支えるポイント。
たかがステッチと侮るなかれ。洋服だとよくある話ですが、ステッチの太さや目立ち方で大きく印象が変わるものです。
ステッチが粗いと大味で男らしい印象になりますが、非常に繊細で細かいステッチが施されているため、女性的で柔らかな印象が加えられ、全体的な上品さを強めています。


formeの靴の革質:ハイクオリティなバケッタレザー
革質は、素人の筆者が見てもハイクオリティと分かるくらい、良い革が使われています。

バケッタレザーという革が使われているそうです。
バケッタレザーという希少で高品質な革が使われているのですが、そもそもバケッタレザーって?
筆者も革の専門家ではないし、ググれば色々と情報は出てくるので製法の話は割愛。ユーザー目線でどういうところが良いのかを語ります。
キメが細かく、非常に柔らかい革質
履いていくうちに柔らかくなる革もあれば、どんだけ時間が経っても全然柔らかくならない革もありますが、formeの革は最初っから非常に柔らかく、足に馴染むのもかなり早かったです。
靴擦れなんか起こりようもないんじゃないかな、これ。
で、キメが細かい。写真で伝わるかな。
自然な風合いの革なんですけど表面のキメが大変細かいんですね。
高級感ありありで、高級インポート品並みの見た目です。

ブラッシングしててもあまり音がしないくらい
物凄くきめ細やかなお肌です。
靴磨きはほぼ不要
いちユーザーとしての感想なんですが、おそらくこれが一番のメリットじゃないかな?クリームを使った靴磨きはほぼ不要なんですよね。
筆者の持つこいつは、一度有楽町の千葉スペシャルで預け入れて磨いてもらったんですが、それ以外では履き始めて以来2年半一切磨いていません。
3か月に一回程度の頻度で、微量のオイルをうすーくぬりぬりしただけ。
あとはローテーションで履き、シューツリーを入れて、履いて帰ってきたら軽くブラッシング。
まじでそれだけ。
筆者の経験上の話ですが、良い靴の革って元々多量のオイルが革に含まれているケースが多く、ごくたまにそれを補ってやるだけで、経年で鈍く輝いてくれるんですよね。
鏡面磨きでピッカピカに光らせたいなら別ですが、ほぼノーメンテナンスで普通に綺麗な状態を保ってくれるのが筆者の思う良い革です。

千葉スペシャルが凄いのか、formeの革が凄いのか。
高級インポート靴レベルの革質
デザインのところでもさんざん述べましたが、質のレベルで言えば高級インポート品にもひけをとっておらず、(筆者の主観でしかないですが)革質についても同等レベルです。(クロケットとか、エドワードグリーンとか、JMウェストンとか)。
formeの靴のお値段:やっぱりコスパの高さがおすすめポイント
繰り返し述べてますが、formeの靴は高級インポート品並みの仕様と履き心地、革質で作られています。
更に日本人的な足の形にもフィットさせてあって履き心地は快適という靴なので、質という意味では10数万円してても全然おかしくないレベルのもの。
それが筆者の持っている定番のブラックカーフのプレーントゥーで約7万円。
絶対額としては高いのですが、インポート品で同クラスのものを手に入れるより約4割程度安いイメージです。(関税がかかって無い分だけ安い、とも言えますが。。)
服好き、靴好きの人には明らかに分かるレベルでコスパの高い逸品です。
formeの靴のデメリット
色々とおすすめポイント述べてきて、間違いの無い良品であることは間違いないのですが、世の中のものには完璧なものはなくやっぱり弱点はあります。
あくまでカジュアル向けか
弱点その1は、フォーマルシーンには向かないところ。
いくら見た目が美しい靴と言っても、あくまでカジュアルシーンの中での話。
先が丸っこいのでやっぱりどこまで行ってもやっぱりカジュアル用途の靴です。
※最近はフォーマルに寄せた木型で作ったものをリリースされている様子。そちらは試せていないので、あくまでこれまでにformeのスタンダードな革靴の話とご理解ください。
カジュアルセットアップくらいならむしろ合うんですが、きっちりしたスーツには合いません。
まあ、昨今はスーツに適当な靴を合わせている人も多いし、バレやしないかもしれませんが良く見るとやっぱりおかしいので、筆者はスーツには合わせません。
formeの靴の利点としてコスパの良さを挙げましたが、フォーマルでは使いづらく、カジュアル用途だけの革靴で7万円という値段をどう思うか?というのは個人の価値観次第でしょう。
服好きの人には刺さると思いますし、良さも伝わると思うのですが、そうでは無い、そこまでファッションにこだわりの無い人にはコスパの良い靴とは思えないかもしれません。
扱ってるお店が少なく、買うのが難しい
弱点その2。冒頭でも述べましたが、そもそも扱っているお店もまだ少なく、試着するのも難しい状態。
徐々に扱うお店も増えるのかな?と思っていたのですが、あまり増えていく様子もなく、需要に対して供給が追い付いていないような印象です。
色々と話を聞いていると、材料の革の入手や生産キャパシティの確保にも四苦八苦していて、納期も微妙に安定していない様子。
小規模なブランドですし、仕方ない話ですね。
この “買いづらい” という課題に対しては、下記の買い方がおすすめです。
formeの靴の買い方:受注会がおすすめ
お店で買いづらいformeですが(特に外羽根プレーントゥーとか、内羽根ストレートチップとかの定番品はいつも品切れのところが多い。。)、その代わり受注会をちょくちょくやっています。
・デザイン
・サイズ
・革の種類
・製法(マッケイ or グッドイヤーウェルト)
を選んで作ってもらうことができます。
受注生産ですから、デザインやサイズを選べるのは当たり前なんですけど、製法を選べるのがこのブランドの珍しいところ。
ちなみにグッドイヤーウェルトの方が少しお高くなります(たしか+8,000円くらい)。
製法の選び方については後述します。
革については、最近はもう少し種類が増えているのかもしれませんが、筆者が受注会で購入したときは、カーフ、インカルホース(ロウを塗り込んだ馬革)、GUIDIのリバースレザーの3種類だった気がします。
しかしこの受注会もひっそりやっていることが多く、特にインスタ等のSNSでフォローしておき見逃さないようにする必要があります。。
最近だと受注会のおすすめは BLOOM&BRANCH での受注会。最近はNewoman(ニュウマン)新宿店でも開催されていたようで、比較的アクセスが良い場所にあるのでおすすめです。
formeの靴の選び方:グッドイヤーウェルトか?マッケイか?ユーザー視点での違いを解説
で、前述の通り、formeの靴は同じデザインの靴でも、グッドイヤーウェルトかマッケイかの製法を選べるモデルが多くあり、たぶんこの選択が一番悩むのではないかな?と思います。
グッドイヤーウェルトか、マッケイか、の選び方ですが、ます結論から述べておくと
- あまり歩き回らず、室内(あるいは車内)で履くならマッケイ
- 外出して歩く時間が多いのであればグッドイヤーウェルト
と考えれば良いと思います。
知りたいのは構造ではなく、それぞれのユーザビリティ
グッドイヤーとマッケイの製法としての違いは、ググれば分かるのでここでは割愛します。
少々語っておきたいのが、使い方というかユーザー目線での違いについて。
ネット上でもグッドイヤーとマッケイといった靴の製法について、構造の違いや使われている素材、工程数の違い等、製造者側の目線で語られていることは多いのですが、ユーザー視点で語ってくれていることってあんまりなくないですか?
結局ユーザーにとっては、使った時に何が違うのかが知りたいわけで、ぶっちゃけ製造方法や工程の違いとかどうでもいい話のはずなんですよ。
「違うのは分かるけど、だから何なの?」と。
マッケイって元は部屋履きなんじゃない?
筆者の周囲には仕事の関係上、イギリスに住んでいた人が何人かいます。
で、その中に革靴マニアの方がいまして、この方とグッドイヤーウェルトとマッケイの違いについて議論した時の結論が↓、
「マッケイって元は部屋履きなんじゃねーの?」
部屋履き、ルームシューズってやつ。この話、革靴マニアって言っても知識が多少人より多い程度の素人で、いちユーザーの意見でしかないんですけど、鋭いこと言うなぁと思って凄く納得してるんですよね。
マッケイの特徴は大雑把に言ってしまう、グッドイヤーウェルトに比べて”靴底が薄くて軽い”こと。
なので柔らかくてすぐに足に馴染むから、履き始めがすごく楽なんですね。
一方で “靴底が薄くて軽い” ために、硬い道路を長時間歩くようなシチュエーションでは足裏が痛くなるし疲れるし、”向いていない” んですよ。
一般的に長時間歩くときには、靴は比較的重量があった方が楽だとされています。足が振り子のように振れることで、自然と足が前に出るためです。
なので外出して長時間歩く人にとってはグッドイヤーウェルト製法の方が、靴底が分厚いので足裏が痛くなりずらいですし、重量もあるので歩きやすいんですね。
一方でマッケイが向いているシチュエーションは、室内での着用。
例えば会社のオフィスとかホテルの中とか。誤解と恐れずに例えると、スリッパを履きたくなるようなシチュエーションだと思えば良いかと。
会社の中で楽なスリッパを履きたいんだけど、人目があるからそうもいかない。。
あとは、移動はほとんど車で、室内と車内を行ったり来たりという場合とか。
そういうときにはグッドイヤーウェルトの靴より圧倒的に楽なのでマッケイをおすすめしたいですね。
あとはファッション的な見た目の違い。
マッケイは靴底が薄いのでコバも薄く、張り出しも小さくできるので見た目がすっきりして比較的エレガントな印象になります。
グッドイヤーウェルトはコバが厚く大きくなるので、比較的ゴツい見た目になり、男らしい印象になります。
見た目の話は、全体のコーディネートとのバランスの話になりますし、個人の好みの話にもなるので、どっちが良いとかおススメはしづらいのですが、エレガントさに特化させたいのであればマッケイが良いではないかと思います。
修理できるからグッドイヤーウェルト、というのはちょっと違う?
これ、グッドイヤーウェルトとマッケイの違いを語るときに良く言われる話なんですが、ちょっと違うのではないかと言っておきたい。
いや、間違いではないんですよ。構造上、グッドイヤーウェルトの方がアウトソールの交換(オールソール)が可能なので、そういう意味で長期間使うことができるようにできています。
ただね、今どきオールソールまでして革靴を修理することってあります?
普通は革製ソールの靴でも、ハーフラバー(薄いゴムのソール)を貼って使用するでしょうし、最初は革ソールのまま使っている人でも少し減ってきたかな?と思ってからラバーソールを貼る人も多くいます。
で、しばらく履いて擦り減ってきても、ハーフラバーを張り替えれば済みます。
革ソールが磨り減って中まで貫通するまで履くことって、現実問題としてほぼあり得ないと思うんですよ。
「いや!おれは革ソールのまま履きたいんだ!本物を味わいたいんだ!」という趣味の方もいらっしゃると思いますし、それも趣があって良いとは思うのですが、多くの方はそういう考えはしないでしょう。
筆者も革底のまま使うことは無いですね。ラバーは貼ります。
革底なんて路面がぬれてるとめっちゃツルツル滑りますからね。危なくてしょうがない。
雨の日なんか最悪です。底が柔らかくなって大根おろしみたいにごりごり削れていきます。実用性皆無です。
実際靴の修理屋さんとかショップスタッフさんと話していても、普通はラバーソールを貼って使うので、オールソールが必要になるまで靴底を減らす人ってのはやっぱり少ないそう。
それよりも最近は、着用後に靴の中を十分に乾かさずに連続使用を繰り返してしまって、インソール側が湿気と摩擦でグズグズになってしまって、中からダメになるトラブルが多いそう。
それってちゃんとローテーションして使わないから起こるトラブルなので、グッドイヤーウェルトかマッケイかという製法の違いとは関係無い話です。
自分の生活パターンと使い方で選ぶのが正解
なのでやっぱりオールソール交換できるからグッドイヤーウェルトの方が丈夫、というのは現実問題、意味を成してないと思うんですよね。
革靴を選ぶ際は、
- あまり歩き回らず、室内(あるいは車内)で履くならマッケイ
- 外出して歩く時間が多いのであればグッドイヤーウェルト
という基準で、ご自分の生活パターンと使い方に沿った方を選ぶのが正解だと思います。
ちなみい筆者は都内で生活していることもあって、通勤や休みの日も電車と徒歩で移動することが多い。大抵一日1万歩くらい歩いてます。
なのでほとんどの場合グッドイヤーウェルトの靴を選んでます。

パンツはNETAのテーパード
大抵のパンツには合いますが
ロングノーズなので
ミリタリー系のパンツなんかとも相性抜群です

黒の革靴なんですが
いい感じにコーディネートをカジュアルダウンしてくれます

ばっちり合います
formeの靴のサイズ感
最後にサイズ感について。
革靴のフィッティングはやっぱり実際に履いてみるのが一番良いです。革質や木型によって全然違ってきますし、数値だけでは分からない部分があるので。
ただそうは言っても通販で買う場合とか、試着したくてもできないこともあると思うので、その場合の目安としてお伝えするなら、
普段履くスニーカーからハーフサイズダウンが無難です。
実際筆者も普段のスニーカーのサイズは27.5cmで、formeは 6インチ1/2(26.5~27.0)のものを履いています。
これで全く問題なく、快適に使えています。
ただ経験上、ベジタブルタンニン鞣しの革やバケッタレザーといった、柔らかい良い革を使った靴でありがちな話なのですが、履いているうちに物凄く伸びます。
どのくらい伸びるかというと、紐を通す左右の羽根の部分がくっついてしまうくらい。
筆者のものもあと1年くらい履いたらそうなりそうな予感がするので、もう一つ下のサイズでも良かったかもしれないなぁ、と思っています。
なのでこれから買われる方は、3年程度先のフィッティングのことまで考えて、1サイズダウンで選ぶのも良いかもしれません。
捨て寸は長めですし、つま先部分にゆとりがある構造なので、1サイズダウンで大きく失敗する(つま先が靴の先端に当たるとか、横の締め付けがきつすぎるとか)ことは大抵は起きないだろうと思います。
とはいえ、やっぱり実際に試着するに越したことは無いので、あくまで目安と捉えてください。
最後に:これ以上のものが見つからないので長く愛用できる靴
以上、formeの靴のご紹介でした。
そこそこ愛用している者として言いたいのは、長く使い込んでも飽きない逸品だ、ということ。
理由は単純で、なかなかこれ以上のものが見つからないんですよね。だから買い替えようと今のところ思えない。
ちなみに筆者の持論ですが、革靴は2~3年使ってみないと自分に合う合わないということも含めて、良し悪しが分からないと思っています。
個人的な好みの話も当然あるんですが、コスパの良さだけではなくブランド独自のクラシカルなデザイン性も兼ね備えた、稀有なブランドです。おすすめです。
今日はここまで。ではでは~。